ドンパン節とは
ドンドンパンパン♪の唄い出しではじまる民謡「ドンパン節」。
ドンパン節は、秋田県大仙市中仙地域で誕生しました。
ドンパン節の元唄をつくったのが、大仙市中仙豊川の「円満造(えまぞう)さん」と呼ばれ親しまれた宮大工で、その名をとり「円満造甚句(えまぞうじんく)」と呼ばれています。
円満造甚句についてはこちら ≫
昭和10年頃になって、秋田の民謡を全国に普及させた故黒沢三一氏らが円満造甚句を大衆向きに編曲したのがドンパン節です。昭和36年の秋田国体でテーマ曲に採用され、全国に広まりました。
ドンパン祭りCD好評発売中!
詳しくはこちら ≫
ドンパン節歌詞 ドンパン祭り公認
(※)ドンドン パンパン ドンパンパン
ドンドン パンパン ドンパンパン
ドドパパ ドドパパ ドンパンパン
一.唄コで夜明けた わが国は
天の岩戸のはじめより
尺八 三味線 笛 太鼓
忘れちゃならない 国の唄
(※)繰り返し
二.笑ってくれるな おら言葉
あのせこのせにそだなんす
言うめと思ってもすぐに出る
おらが秋田の 国なまり
(※)繰り返し
三.いつ来てみても 井戸端に
きれいに咲くのはあやめ花
秋田のおばこによく似てる
かわいい花だよ 皆おいで
(※)繰り返し
四.中仙良いとこ 米どころ
お酒は美味いし唄上手
おばこはきれいで優しくて
踊る姿に 一目惚れ
(※)繰り返し
五.秋田は米の国 酒の国
女のよいのは日本一
小野小町の出たところ
お嫁さん貰うなら 皆おいで
(※)繰り返し
六.雨降ってきたようだ 泊まって行け
もし家さ行って怒られだら
おれ行って言い訳でけらんせ
なんにもそだごど案ずるな
(※)繰り返し
替え唄ドンパン節
ドンパン節の歌詞は時代によって新しく増えたり、変化したりしています。
「必ずこうでなければならない」ということではなく、時代や生活を風刺したものからユーモアあふれるものまで、様々な歌詞がつくられ、唄われています。
朝間に起きれば呑みたがる
戸棚の隅こさ手こいれて
あちこち見ながら笑い顔
茶碗で五六杯も知らぬ顔
酒飲む人は可愛いね
呑んでくだまきゃなお可愛い
ふらりふらりと九人連れ
右に左に四人連れ
うちの父ちゃんはげ頭
隣の父ちゃんはげ頭
はげとはげとが喧嘩した
どちらも怪我ねでよかったね
全国的に有名なドンパン節は、唄も様々なら踊りも様々。盆踊りの定番としてその土地特有の振り付けで踊られています。この自由さがドンパン節の特徴です。
ロックドンパン
秋田県大館市出身のロック歌手、佐藤真理子さんがロック調にアレンジした「ロックドンパン」も、毎年ドンパン祭りで踊られています。
円満造甚句《ドンパン節の元唄》
「円満造甚句(えまぞうじんく)」を作った円満造さんは、小柄な体に普通の二倍もある手製の杉ゲタをはいて、藤のように巻いた木をステッキがわりについて歩く姿は、まるで仙人のようでした。
唄好きで、棟上げや祝いの酒席で即興詩人ぶりを発揮し、人々の間で評判だったそうです。
ある日の夕方、仕事をしながらヒョイと表を見ると、西の方へトボトボ歩いていく色白の娘が目につき、彼は即座に
♪あねどごさ行ぐ、ただ一人日が今暮れるとぎ・・・
と唄いかけたといいます。
調子は秋田甚句のおはやしの横笛のフシをもとに、合いの手唄を独立させて作りました。これが円満造甚句の始まりと言われています。
その後、歌詞は詩情がわき興がのるごとに加えられていき、現在の円満造甚句となりました。
生前の円満造さん
彫刻師としても確かな腕を持っていた円満造さんの作品は、今でも各地に数多く残っています。
円満造甚句【歌詞】
(※)トウロウサイサイ チイサイサイ
チイリイサイサイ チイサイサイ
チイサイ チイサイ チイサイサイ
一.姉どごさ行ぐ ただ一人
日が今暮れる時
あんまり遠方さなら
行かない方がよがろ
(※)繰り返し
二.おらあ山さ行ぐ 行がねがでぇ
わらびコ今盛りだ
酒屋の本当にええどご
ひとふくべッコ しょっかけて
(※)繰り返し
三.よぐ来てあったごど おらも来た
おめだじどごまで行ぐ
わどおりの十六沢か
十八坂あたりまで
(※)繰り返し
四.二人連れにて行ぎながら
よいどご互いにみで
一杯飲んでるうぢ
目元がら色が出る
(※)繰り返し
五.まだ起ぎねがで 夜が明げだ
朝寝ばりしてえだて
すずめこ大根畑
みなほくじてしまておぐ
(※)繰り返し
六.雨降ってきたようだ泊まって行げ
もしかも怒られだら
おれ行って言い訳でけぇら
そんだごどなど案ずるな
(※)繰り返し